Topコンテンツライブラリ企業のお客様突発停止の対策とは|製造業の緊急対応・再発防止・予防保全の進め方
突発停止の対策とは|製造業の緊急対応・再発防止・予防保全の進め方

突発停止の対策とは|製造業の緊急対応・再発防止・予防保全の進め方

突発停止とは

突発停止(突発故障)とは、計画外に設備が停止する事象であり、製造現場における生産ロスの最大要因です。予防保全が計画的に実施されていない設備・老朽化が進んだ設備・点検基準が不明確な設備で発生しやすく、一度発生すると修理完了まで生産が止まるため損失が甚大です。

突発停止対策は「発生後の迅速復旧(事後対応)」と「発生を未然に防ぐ(予防・予知保全)」の2段階で考えます。理想は突発停止を「計画停止」に転換することです。

突発停止発生時の対応フロー

フェーズ 行動 ポイント
①発生確認・初動 停止の事実確認・安全確保・関係者への一報 まず人身の安全確認・電源隔離を優先
②原因の絞り込み 現象の観察・エラーコード確認・担当者への聴取 「どこで何が起きているか」を5分以内に仮説を立てる
③応急処置・修理 交換部品の手配・修理作業・外注手配 修理前に写真撮影・状態記録を実施
④復旧確認 試運転・品質確認・正常動作の確認 最初の製品で品質確認してから通常生産へ
⑤記録・報告 停止時間・原因・処置内容を保全記録に残す 「いつ・どこで・何が・なぜ・どう対応したか」を記録
⑥再発防止策の立案 根本原因分析・対策の立案・実施・効果確認 応急処置で終わらせず根本原因まで対処する

突発停止の主な原因と予防策

主な原因 予防策
消耗部品の寿命切れ(軸受・ベルト・シール等) 部品の交換周期管理・予防交換の計画実施
潤滑不良(給脂漏れ・グリス劣化) 給脂記録の管理・定期給脂の実施確認
過負荷・誤操作 操作手順の標準化・異常負荷検知センサーの導入
異物混入・汚染 防塵・防水対策・定期清掃の実施
電気系トラブル(絶縁劣化・接触不良) 絶縁抵抗測定・制御盤の定期点検
設備老朽化(経年劣化) 設備更新計画・改善保全(弱点改善)の実施

八千代ソリューションズ株式会社によるオンライン調査(2025年3月実施、n=500)によると、保全工数不明層では突発停止への「対策なし」が26.1%に達し(保全管理80%層4.2%)、保全担当が不明確な現場では対策が誰の仕事でもない状態に陥りやすいことが示されています。

突発停止の再発防止策の立て方

  • なぜなぜ分析の実施:「なぜ止まったか」を5回繰り返して真因を特定する。「ベアリングが壊れた→なぜ→潤滑不足→なぜ→給脂漏れ→なぜ→管理基準がなかった」まで掘り下げる
  • 3層の根本原因を特定:物理的原因(部品故障)→人的原因(点検漏れ・判断ミス)→組織的原因(手順書不備・管理体制の欠如)の3層で分析する
  • 対策の実効性を確認:「同様の故障が再発していないか」を1ヶ月・3ヶ月後に確認し、対策の効果を検証する
  • 水平展開:同じ構造・同じ部品を使用する類似設備に同様の対策を展開する

突発停止件数の目標設定と改善指標

指標 計算方法 改善目標の目安
突発停止件数 月間の突発故障発生回数 月次で前月比10〜20%削減を継続
突発停止率 突発停止時間÷総稼働時間×100 1%以下が優良ラインの目安
計画保全比率 計画保全工数÷全保全工数×100 80%以上(突発<20%)が目標
MTBF(平均故障間隔) 稼働時間÷故障件数 月次でトレンドが延びているか確認

八千代ソリューションズ株式会社によるオンライン調査(2025年10月実施、n=500)によると、保全担当者の60.3%が老朽化による保全コスト増を認識しており(非担当27.6%)、老朽設備ほど突発停止頻度が高く、対策コストも膨らむ傾向があります。

よくある質問(FAQ)

Q1. 突発停止が多い設備を特定するにはどうすればよいですか?
保全記録から「設備別の故障件数・停止時間・修理費」を月次・年次で集計します。パレート分析(全故障の80%を引き起こす上位20%の設備を特定)で対策優先設備を明確にします。記録がない場合は、まず3ヶ月間の故障記録収集から始め、データが揃った段階でパレート分析を実施します。
Q2. 突発停止が発生しやすい時間帯・タイミングはありますか?
一般的に、①設備の立ち上げ直後(熱的安定前)、②長期休暇明けの初稼働日(休止中の錆・グリス固化)、③フル稼働が続く繁忙期(過負荷・熱疲労の蓄積)に集中することが多いです。これらのタイミング前後に集中点検・試運転確認を実施することで突発停止を減らせます。
Q3. 突発停止後の復旧に時間がかかる主な原因は何ですか?
①必要な部品が在庫にない(部品調達リードタイムが長い)、②設備の図面・マニュアルが整備されていない(どこをどう修理するか手順が不明)、③修理できる技術者が限られている(属人化・夜間対応できない)、の3点が主な原因です。部品在庫・図面管理・複数担当者の育成が復旧時間(MTTR)短縮の鍵です。
Q4. 突発停止の情報を現場と経営層でどのように共有すべきですか?
現場担当者レベル:故障の詳細(原因・対処・部品番号)を保全記録に記録。管理職レベル:月次で「突発停止件数・停止時間・損失金額・再発防止の進捗」を報告。経営層レベル:「設備別累積損失・改善投資の費用対効果」を四半期報告に含める。階層ごとに情報の粒度を変え、経営層には必ず「金額」で伝えることが予算確保の近道です。
Q5. 突発停止ゼロは達成可能ですか?
完全なゼロ化は現実的に困難ですが、「計画保全比率80%以上・突発停止率1%以下」を目標とすることは十分達成可能です。まずは「同じ設備・同じ故障モードの再発をゼロにする」ことを優先し、慢性故障の根本原因を一つひとつ潰していくことが現実的なアプローチです。突発停止の完全撲滅より、「予測可能な停止(計画停止)への転換」を目指すのが保全改善の正しい方向性です。

突発停止記録・再発防止管理の一元化

MENTENAは故障記録・原因分析・対策実施状況を設備別に一元管理し、突発停止の削減サイクルの構築を支援します。

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