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QC工程図とは|作り方・記載項目・品質管理への活用方法を解説

QC工程図とは|作り方・記載項目・品質管理への活用方法を解説

QC工程図とは

QC工程図(品質管理工程図)とは、製品の製造工程における品質管理のポイントを一覧化した文書です。各工程で「何を・どのように・どの基準で」管理するかを明示し、工程の品質管理方法を標準化します。QC工程図は品質マネジメントシステム(QMS)の基幹文書のひとつであり、ISO9001・IATF16949など品質規格でも要求されています。

QC工程図は「工程を一望できる品質管理の地図」と言えます。この地図が整備されることで、新たな担当者でも何をどう管理すべきかが把握でき、品質管理の属人化を防ぎます。

QC工程図の主な記載項目

項目 記載内容
工程番号・工程名 製造工程の識別番号と名称 工程05:プレス加工
管理すべき品質特性 その工程で作り込む重要品質特性 穴径Φ10±0.05mm・穴位置精度±0.1mm
管理方法(工程条件) 品質を作り込む設備条件・作業条件 プレス圧力・ダイス温度・送り速度
点検方法・測定機器 品質特性を確認するための測定方法と使用機器 マイクロメーター・3次元測定機・目視
点検頻度・サンプル数 何個・何回・何の間隔で確認するか 初物5個・以降は1時間ごと3個
管理基準(合否判定) 合格範囲と不合格時の処置 Φ9.95〜10.05mm以外は不合格・ライン停止
記録方法 測定データの記録方法と保存場所 電子記録フォーム・管理図への記入

QC工程図の作成手順

ステップ 内容 参照情報
①工程フローの整理 製品の製造工程を受入から出荷まで順番に整理。各工程の作業内容を把握 製造フロー図・工程設計書
②重要品質特性の特定 各工程で「作り込む」品質特性(顧客要求・安全・法規に関わる特性)を特定 製品図面・顧客仕様・FMEA
③管理方法の決定 各品質特性を確保するための設備条件・作業条件・管理値を決定 品質標準・技術標準
④確認方法の設計 測定機器・点検方法・点検頻度・合否基準を決定 検査規格・測定機器一覧
⑤文書化・承認 QC工程図を作成し品質担当・技術担当が承認 文書管理規程
⑥教育・周知 現場担当者にQC工程図の内容を教育。変更時は必ず更新 教育記録

八千代ソリューションズ株式会社によるオンライン調査(2024年5月実施、n=500)によると、品質担当者では「製品品質の維持」を保全の役割として認識する割合が62.4%(全体43.0%)に達しており、QC工程図を介した保全活動と品質管理の連携が品質の安定に重要です。

QC工程図の維持・更新のポイント

  • 変化点が発生したら必ず更新:設備変更・材料変更・作業方法変更があった際には、QC工程図も同時に更新する。「実態と文書が合っていない」状態が品質不正の温床になる
  • クレーム・不良発生後のレビュー:品質問題が発生した工程のQC工程図を見直し、管理ポイントの不足・基準の不明確さがないかを確認する
  • 現場での使いやすさを確保:詳細すぎて現場で参照されないQC工程図は意味がない。作業者が現場で参照しやすい「1工程1枚」のサマリー版も合わせて作成する
  • 定期レビューの実施:年1回以上の定期レビューで内容の陳腐化を防ぐ。新しい品質問題・改善内容を随時反映する

よくある質問(FAQ)

Q1. QC工程図と作業手順書の違いは何ですか?
QC工程図は「品質管理の観点から、何をどう管理するか」を工程横断的に整理した文書です。作業手順書は「その工程で、どの手順・方法で作業するか」を詳細に記載した文書です。QC工程図は品質担当が管理するマクロな品質計画書であり、作業手順書は現場作業者が使うミクロな作業ガイドです。両者は連動しており、QC工程図に記載の管理方法が作業手順書に落とし込まれる関係です。
Q2. FMEA(故障モード影響解析)とQC工程図の関係は?
FMEAはQC工程図の「前工程」として使われます。FMEAで工程の故障モード(品質問題の発生パターン)と影響・発生確率・検知難度を評価し、リスクが高い項目に対してQC工程図で管理方法・検査方法を決定します。FMEA→QC工程図→作業手順書という流れで品質計画が整備されます。自動車業界(IATF16949)ではFMEAとQC工程図のセットでの管理が標準的です。
Q3. 品質特性の「重要度分類(特殊特性)」はどのように決めますか?
安全・法規制に直接関わる特性(◎または△記号で表すことが多い)と、機能・性能に直結する特性(○記号等)を最優先特性として定義します。自動車業界では「安全特性(Safety:S)」「政府規制特性(G)」「重要特性(CC:Critical Characteristic)」「重要度(SC:Significant Characteristic)」のように階層化された分類が使われます。顧客から特殊特性の指定がある場合はそれに従い、ない場合は社内でリスク評価して決定します。
Q4. 小規模な工場でQC工程図は必要ですか?
規模に関わらず、品質の安定した製品を製造するためにQC工程図は有効です。中小企業では詳細な文書化が難しい場合、重要工程・重要品質特性(顧客クレームが多い・不良が起きやすい箇所)に絞った簡略版から始めることを推奨します。「すべての工程を完璧に網羅する」より「重要な箇所から始めて使われる文書を作る」ことが現実的です。
Q5. QC工程図はどのツール・フォーマットで作成すればよいですか?
業界標準では規定されたフォーマットがありますが(AIAGのコントロールプランフォーマット等)、自社製品・工程に合わせてカスタマイズして構いません。ExcelやWordで作成している企業が多く、小規模では十分対応できます。変更管理・版管理が必要なため、ファイル名に版番号・日付を含めるか、文書管理システムで管理することを推奨します。複数工程を一元管理するにはQMS支援ソフトの活用も有効です。

工程点検・品質記録の一元化で品質管理を強化

MENTENAはQC工程図に基づく工程点検の実施管理・記録・異常対応を設備保全と一体化し、品質保全の体制を支援します。

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