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不良率の下げ方|製造業の不良率低減のアプローチ・原因分析・改善手法

不良率の下げ方|製造業の不良率低減のアプローチ・原因分析・改善手法

不良率とは

不良率とは、製造した製品のうち品質基準を満たさなかった製品の割合です。計算式は「不良品数÷生産数量×100(%)」で表されます。不良率は品質管理の最も基本的な指標であり、工程の安定性・品質管理の有効性を評価する基準として広く使われます。部品製造業では100万個あたりの不良数(ppm:parts per million)で表すこともあります。

不良率の改善は「測定→原因分析→対策→効果確認」のPDCAサイクルで進めます。「なんとなく注意する」だけでは不良率は下がりません。データに基づいた分析と、根本原因への対策が必要です。

不良率が高い主な原因

原因カテゴリ 具体的な原因例 対策の方向性
設備(Machine) 設備精度の低下・刃具摩耗・加工条件のずれ・治工具の劣化 定期メンテナンス・変化点管理・精度確認の強化
作業方法(Method) 作業手順が不明確・作業者によるやり方のバラツキ 作業標準書の整備・作業方法の統一・ポカヨケ導入
材料(Material) 受入材料の品質バラツキ・材料ロット間差・保管環境 受入検査の強化・サプライヤー管理・材料管理の改善
人(Man) 教育・訓練不足・作業者の技能バラツキ・疲労・注意不足 教育・OJTの強化・作業負荷の平準化・ポカヨケ
環境(Environment) 温度・湿度・振動・塵埃による工程への影響 クリーンルーム・空調管理・防振対策

不良率低減の手順

ステップ 内容 使用するツール
①不良の把握・層別 不良の種類・発生工程・発生時間帯・担当者を記録・層別 QC7つ道具(チェックシート・パレート図)
②重点課題の特定 パレート分析で上位20%の不良原因に集中 パレート図・ABC分析
③原因分析 特性要因図・なぜなぜ分析で根本原因を特定 特性要因図・なぜなぜ分析・FTA
④対策の立案・実施 根本原因への恒久対策を立案・実施(応急処置ではなく) 改善提案書・PDCA
⑤効果確認 対策後の不良率を測定し、改善効果を数値で確認 管理図・SPC
⑥標準化・水平展開 有効な対策を作業標準に盛り込み類似工程に展開 作業標準書・QC工程図

八千代ソリューションズ株式会社によるオンライン調査(2025年10月実施、n=500)によると、保全非担当者では不良率KPIを「わからない」とする割合が32.3%(担当12.3%)に達しており、品質KPIの部門間共有が不良率改善の組織的取り組みを左右します。

不良率低減の代表的な改善手法

  • ポカヨケ(フールプルーフ):設備・治具・作業の設計でミスが起きないようにする仕組み。センサーによる検知・形状による誤挿入防止・連動インターロックなど
  • 工程能力の向上:Cpkを改善することで規格に対する工程の余裕を増やし、条件がわずかにずれても不良にならない工程を作る
  • SPC(統計的工程管理):管理図で工程の変動をリアルタイム監視し、異常が不良に発展する前に検知・対処する
  • FMEA(故障モード影響解析):工程設計段階で潜在的な品質リスクを事前に洗い出し、高リスクの工程に重点的に対策を施す

よくある質問(FAQ)

Q1. 不良率の目標値はどのくらいに設定すればよいですか?
業界・製品によって大きく異なります。一般的な製造業では1〜3%が業界平均とされますが、自動車部品・電子部品では100ppm(0.01%)以下、医療機器では数ppm以下が要求されることもあります。まず現状の不良率を測定し、顧客要求・業界標準・競合水準と比較して改善目標を設定します。いきなり高い目標を設定するより、段階的な目標(半年で半減、1年でさらに半減)が現実的です。
Q2. 不良率は下がったのに顧客クレームが減らないのはなぜですか?
不良率の計算方法・検査工程の位置が問題の可能性があります。①検査後の工程(梱包・出荷等)で不良が混入している、②検査の抜き取り精度が低く不良品が流出している、③顧客先での使用環境で発現する潜在不良がある、の可能性を順番に確認します。また「不良率の定義(何を不良としてカウントするか)」が顧客のクレーム基準と一致しているかも確認が必要です。
Q3. 人的ミスによる不良を減らすには?
人的ミスには「知識不足(正しい方法を知らない)」「注意不足(知っているがミスをする)」「手順省略(省いてしまう)」の3種類があります。知識不足は教育・作業手順書の整備、注意不足は確認ポイントの視覚化・ポカヨケ、手順省略は工程設計(省けないような仕組み)で対処します。「注意してください」という指導だけでは人的ミスは減らず、仕組みによる防止が根本対策です。
Q4. 不良品が発生したら何を記録すればよいですか?
①不良品の発生日時・ロット番号、②不良の種類(寸法外・外観不良・機能不良等)・不良品数・不良内容の詳細(写真添付推奨)、③発生時の4M状況(どの設備・誰が作業・どの材料ロット・どの手順)、④暫定処置(不良品の隔離・後工程の確認等)、⑤根本原因と再発防止策(後から記録)。これらを記録することで、後からパレート分析や傾向分析ができます。
Q5. 不良率改善のための改善活動はどうやって継続させますか?
①改善活動の成果を数値で可視化し(月次の不良率グラフ)、改善効果を全員が確認できる状態にする、②改善提案・実施に対する評価制度を設ける(表彰・インセンティブ)、③定例の品質会議で改善状況を確認するルーティンを作る、④「不良が出ることより、発見して報告しないことが問題」という文化を作る。小さな改善でも「数値が下がった」という実感が継続の原動力になります。

不良記録・原因分析・再発防止をデータで管理

MENTENAは設備起因の不良発生と保全記録を連携させ、設備状態と品質の相関分析で不良率低減の根本対策を支援します。

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